
さらば、5年連れ添った黄金マウス「M325」
私の右手に馴染んで、気づけば5年。Logicoolの名機「M325」が、ついにその役目を終える日が来ました。
突然、左クリックが反応しなくなった時のあの絶望感……。マウスなんて星の数ほど売っていますが、M325の「シャーッ」と回る軽快なスクロールと、手の中にスッポリ収まる心地よさを知ってしまうと、なかなか次の相棒が見つからないものです。
「M325の代わりなんて、この世に存在するのか?」
そんな“マウス難民”になった私が、半信半疑で手を伸ばしたのは最新モデルの「M196」でした。5年連れ添った黄金マウスの代わりは務まるのか? 実際に乗り換えて分かった本音を綴ります。
私がM196を「次なる相棒」に選んだ3つの理由
5年も連れ添ったM325が壊れた時、真っ先に探したのは「同じもの」でした。しかし、残念ながら現行ラインナップにM325と全く同じサイズ・クリック感のモデルは見当たりません。
途方に暮れる中で、私が「次なる相棒」としてM196を指名したのには、譲れない3つの理由がありました。それは単なるスペック上の比較ではなく、長年M325を握り続けてきた「私の手」が納得できるかどうかの戦いでもあったのです。
Logicool M325 vs M196 比較表
愛用していたM325と、候補に挙がったM196の主な違いを比較表にまとめました。
| 比較項目 | M325 (旧モデル) | M196 (新モデル) |
| 接続方式 | USBレシーバー (Unifying対応) | Bluetooth (レシーバー不要) |
| スクロール | 高速スクロール対応 (軽い) | プレシジョンスクロール (やや重め) |
| ホイール機能 | チルト機能(左右倒し)あり | チルト機能なし |
| クリック感 | 軽快でしっかりしたクリック音 | 静音設計ではないが標準的なクリック音 |
| 電源 | 単3電池 × 1本 | 単3電池 × 1本 |
| 電池寿命 | 最大18ヶ月 | 最大12ヶ月 |
| サイズ感 | 全長94.7x幅57x高さ39.1mm | 全長99x幅60x高さ37.8mm |
| 重量 | 約93g (電池含む) | 約76g (電池含む/軽量化) |
| 対応OS | Windows, Mac, Chrome | Windows, Mac, Chrome, iOS, Android |
| 価格帯 | 約8,000円 | 約1,200円 |
完璧ではないが、一番「あの形」に近い
マウスを買い替えるとき、一番怖いのは「手のひらが感じる違和感」です。5年もM325を握り続けてきた私の手には、あの特有のカーブや高さが完全に染み付いていました。
正直に言えば、M196はM325と「寸分たがわぬ形」ではありません。しかし、数ある現行モデルを店頭で握り比べた結果、最も「あ、これならいける」と直感させてくれたのがこのマウスでした。完璧ではないけれど、一番「あの形」に近い。その絶妙なサイズ感の正体を紐解きます。
失敗しても後悔しない「圧倒的な安さ」
5年も使ったM325の代わりを探すとなると、どうしても慎重になります。「もし高いマウスを買って、数日で手が痛くなったら……」そんな不安が頭をよぎるものです。
そこでM196が放つ最大の魅力が、1,200円前後という圧倒的なコストパフォーマンスでした。この価格なら、万が一「やっぱりM325とは違うな」と感じても、授業料だと思って諦めがつく。その「失敗を許容できる安さ」が、私の背中を最後にひと押ししてくれました。
【検証】Bluetooth接続って本当に大丈夫?
これまで5年間、M325で「USBレシーバー」を使い続けてきた私にとって、M196のBluetooth専用という仕様は、正直なところ一番の懸念点でした。
「接続がブツブツ切れたりしない?」「PCを起動してから動くまで時間がかかるんじゃない?」……そんな半信半疑の状態で使い始めたのですが、結論から言うと、その心配は完全に杞憂に終わりました。
「設定のしやすさ」に拍子抜け
Bluetoothのマウスといえば、PCの設定画面を開いて、ペアリングボタンを長押しして……という面倒なイメージがありました。しかし、M196の底面にあるスイッチを入れた瞬間、Windowsの画面に「接続しますか?」という通知が。クリック一つで設定完了です。この「Apple製品のようなスムーズさ」には驚かされました。
「遅延や途切れ」は体感ゼロ
一番怖かった「カーソルが飛ぶ」「反応が遅れる」という現象ですが、事務作業やブラウジングで使う分には、以前のレシーバー接続と全く遜色がありません。スリープ復帰後も、マウスを一振りすれば即座に反応してくれます。「Bluetoothだから不安定」という時代は、もう過去のものになったようです。
USBポートが一つ空くという「最高の解放感」
これが地味に、かつ最大級のメリットでした。 ノートPCの限られたUSBポートをレシーバーが占領しない。これだけでデスク周りが驚くほどスッキリします。レシーバーを紛失する心配も、抜き差しする手間もありません。「レシーバーがないって、こんなに快適だったのか」と、今ではすっかりBluetooth派に転向してしまいました。
【正直レビュー】使い始めに感じた「最大の壁」
形状も価格も納得して手に入れたM196ですが、箱から出してPCに繋いだ瞬間、私は大きな「絶望」に直面しました。
それは、M325ユーザーなら誰しもが愛してやまない「スクロールホイールの感触」です。
デメリット:スクロールが重すぎる!
M325のホイールといえば、指先で弾けば「シャーッ」とどこまでも回るような、軽快で心地よいフリースピンに近い感覚が特徴でした。
対して、新品のM196を回してみた私の第一印象は……。
「……重っ!!」
粘り気があるというか、一目盛りごとに「ヌリッ、ヌリッ」と指先に力を込めなければならない重厚感。M325の軽快なリズムに慣れきっていた私の指には、この抵抗感はあまりに強すぎました。
正直なところ、使い始めて数時間は「あ、これ失敗したかも……」「M325の中古を探すべきだったか?」と、本気で買い直しを検討したほどです。長いページをスクロールするたびに指が疲れ、5年間の相棒がいかに「黄金のバランス」だったかを痛感させられたのです。
【大逆転】使い続けるうちに起きた「変化」
「スクロールが重すぎて指が疲れる」 そんな不満を抱えながらも、1,200円という安さとM325譲りのフィット感に免じて、数日間M196を使い続けてみました。
すると、あんなに頑固だったホイールに「驚きの変化」が訪れたのです。
「重い」と思っていたスクロールが軽くなった!
使い始めて3日、4日と経過した頃でしょうか。ふと気づくと、あれほど粘り気のあったホイールの回転が、スルスルと軽快に回るようになっていました。
最初は「自分の指が筋トレされて鍛えられたのか?」とも思いましたが(笑)、明らかに物理的な抵抗が取れ、スムーズに指の動きに追従してくれるようになったのです。
おそらく、新品特有の内部パーツの「硬さ」や「グリスの馴染み」が、数千回、数万回と回すうちに取れてきたのでしょう。M325のあの「シャーッ」という無抵抗な軽さとはまた違いますが、「小気味よいクリック感がありつつ、力まずに回せる絶妙な軽さ」へと進化を遂げました。
今では「これくらいが丁度いい」
かつての相棒・M325のホイールは、軽すぎて時々意図せずページが滑ってしまうことがありました。
しかし、馴染んだ後のM196は違います。 1行1行を確実に止める「節度感」がありながら、長いスクロールも苦にならない。一度「当たり」がついた後のこの操作感は、もしかするとM325を超えてしまったかもしれません。
「スクロールが重くてハズレを引いた!」と即座にゴミ箱へ放り込まなくて、本当に良かった。M196は、少しだけ「育てる時間」が必要なマウスだったのです。
まとめ:M325ユーザーはM196を買うべきか?
5年間、文字通り「手の一部」だったM325との別れ。 その代わりを探す旅は、最新モデルの「M196」という着地点に辿り着きました。
結局のところ、M325ユーザーはこのマウスを買うべきなのでしょうか? 私の結論はこうです。
「100%同じ」を求めなければ、最高の後継機になる
もしあなたが「M325と1ミリも変わらない感触」を求めているなら、M196には少し戸惑うかもしれません。しかし、以下の3点に価値を感じるなら、間違いなく「買い」の一台です。
- 形状: 違和感なく手に収まる、あのコンパクトなサイズ感の継承。
- コスパ: 1,200円前後で手に入る、失敗を恐れなくていい安心感。
- 進化: USBポートを占領しないBluetooth接続の快適さ。
最初は「重い」スクロールも、育てる楽しみがある
レビューで触れた通り、使い始めのスクロールの重さには正直驚くかもしれません。ですが、数日間使い込めばパーツが馴染み、驚くほどスムーズな「小気味よい操作感」へと化けてくれます。
かつての相棒・M325の軽快さも素晴らしかったですが、今ではM196の「確実なクリック感のあるスクロール」の方が、作業ミスが少なくて気に入っているほどです。
最後に
マウスが壊れるのは悲しい出来事ですが、それは新しい相棒と出会うチャンスでもあります。
「M325の代わりが見つからない……」と立ち止まっているあなた。まずは、この安くて頼れるM196を相棒に迎えてみませんか? 1週間後には、あなたの手にもすっかり馴染んでいるはずですよ。



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